副作用のない薬ありますか?
答え、絶対にありません。効果すなわち作用があるなら、必ず、副作用もあります。副作用のない薬とは、すなわち、毒にも薬にもならない無用の長物ということになります。
例えば、薬疹などは、まず、どんな薬でも可能性がありましょう。ひどい場合には、入院が必要になったり命にかかわったりする場合もあります。ただし、確率の問題であって、ある程度、高率にでる副作用の場合は、まず処方する段階で、「ふらつく」だとか「薬疹が普通の薬よりは高率に出るから、もし体がかゆくなったり、発疹が出たらすぐに来てください」だとかは、説明するようにはしています。そうでない場合は、副作用の可能性はかなり低いと考えていただいていいかと思います。この場合、「副作用のない薬はないのだけれども、その可能性は極めて低いし、さほど重篤なものではないと予想されるので、今の病気はひどいし放っておくとよくないから、薬を服用したほうがあなたにとっては有利だと判断したのでこの薬をだしておきます」ということです。
それでも、副作用のない薬はないのですから、やはり新しい薬を服用する場合などは、すこし注意されるのは必要でしょう。特に、心身の調子が悪い(弱っているような)場合(薬を飲むのだから体調がいいわけないのだろうけども)には、通常ではでないような副作用もでてしまうことがあります。
また、できるだけ薬を処方してもらう薬局は一つにしておくほうがよいでしょう。薬によっては飲み合わせが悪い場合もありますので、一つにしておけば、そのチェックをしてもらえますので。
薬の副作用なんて気にせずに、何でも薬・薬と薬大好きな人も困りますが、過度に副作用をおそれて、つらい症状を我慢するというのも不便です。
また薬局で渡される薬剤の説明書には、その薬のもっともよく使用されている効能しか書いていない場合も多いので、自分の症状と違うからといって服薬されない場合もあります、例えば、「手が震える」のに「血圧の薬」がでたとか、「神経痛」なのに、「不整脈の薬」や「てんかんの薬」が出ているなどです。薬には、効能がいくつかあるものもありますので、すべて薬局の説明書に書かれてはいません。医師とよく相談し、服用の目的をよく理解したうえで、適切な内服をされるのが良いと思います。